| 「お客様、何名様でしょうか?」と質問をされた時の答えは、「1名です」と「1人です」ではどちらが正しい? |
結論から申し上げればどちらでも構わないと言えます。「名」と「人」は人数を数えるという限りにおいては同じ用いられ方をするので意味の上での大きな違いはありません。
ただしどちらかの答え方に違和感を持つ人はいるかもしれません。
「名」と「人」は人数を「数える」という場面ではほぼ同じはたらきをしますが、「数える」目的で人数を提示しているわけではないような場合は「人」が用いられ「名」では不自然になります。
幼なじみの三人で過ごすのは気がねがない ×幼なじみの三名で過ごすのは気がねがない
「名」は個人を無視して数に着目するニュアンスがあるのに対し、「人」は特定の個人を指示しつつ数を提示するニュアンスを持ちます。上の例では「幼なじみ」は特定の個人であって「三名」であれば誰でもよいわけではありませんから「名」を用いると不自然になるわけです。
人数を尋ねるとき、尋ねるほうは数に着目しているだけです。一方、答える側はたいてい数えられている個人を特定できます。「名」に違和感を感じる人は、個人を特定できるのにあえて個人を特定しない言い方を用いることに違和感を感じていると考えられます。とりわけ「1人」の時は自分自身を指しているわけですから、自分という個を消し去った「1名」という言い方を自分が用いることに違和感を覚えると思われます。
逆に「人」に違和感を感じる人は「名」と事務的に人数をたずねてきたのに対し、「人」によって個人を特定するような言い方をすることに違和感を感じるかもしれません。とりわけ「1人」という言い方は「私だけ」というニュアンスがあるため「1名」に比べなにか余計なニュアンスが伴うと感じる可能性があります。
これらは個人の語感の問題なのでどちらが正しいということはありませんが、このように人によってどちらかに違和感を感じるという可能性はあります。どちらに違和感を感じるかは、答えるときにどちら側の立場の視点に立っているかということと関係しているようです。 |
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