Presented by NAFL 日本語教師養成通信講座
  ことばの書き方(文字表記)

分類:文字表記の選択(漢字)
「喜び」と「慶び」はどう違う?
 「喜」は漢字の成り立ちとしては、「楽器をならし神に祈り、神を楽しませる」という意味をもつものです。

 漢字のもつ意味としては、「よろこぶ/よろこび」「めでたいこと」などがあります。一方、「慶」の方は、成り立ちとしては「裁判に勝訴した人のよろこびを祝いに行く」という意味の漢字です。意味としては「よろこぶ」以外に「祝う」「さいわい」「縁起がよい」「賜う」などを表す漢字です。

 以上のような、もともとの意味の違いというものから、二つの漢字が用いられる場面の違いというものも見えてこないでしょうか。「慶び」の方は公の祝儀の場面で用いられることが多く、またそれに相応しい漢字です。それに対して「喜び」の方は、私的な場面で用いられることが相応しい、あるいは「慶び」よりも意味の上でも使用の場面に関しても汎用性が高い語だと言えるでしょう。

 このことは、二つの漢字を含む熟語にも反映されています。「喜」は「喜怒哀楽」「喜躍」「喜捨」のように、心持ちの有り様を表す熟語を形成し、「慶」は「慶賀」「慶節」「慶典」のように、公の祝いに関わる熟語を形成する、という傾向が見られます。

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